六度万行:持戒 -お釈迦さまの説かれた幸せになれる6つの道-

仏教で教えられる善行に『持戒』があります。

今日の言葉で言うと、『言行一致』です。

約束したことは何があっても守り抜く、ということです。

あの人は約束を守る人だ、とそれが信用に連なっていきます。

ここで、皆さんにアンケートです。

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①あなたは友人から「このことは誰にも言わないでね」と秘密ごとを打ち明けられることってありますか

1.Yes
2.No

②そして、約束したにもかかわらず、そのことを誰かにしゃべってしまいましたか。

1.Yes
2.No

③まだ誰にもしゃべらず、自分の胸の中だけにあるものっていくつくらいありますか?

1.思い当たらない
2.一つある
3.たくさんある

どうでした?

②の質問にありましたが、すぐ誰かにしゃべってしまう人って信用されなくなります。

「あいつには大事なこと相談できん。」とレッテル貼られるのは悲しいことです。

そもそも①の質問で、打ち明けられたことがない、という人はすでに信用されていないのかもしれません。

誰にも言えない辛さを乗り越えてこそ信頼される

赤穂浪士の映画のシーンに、こんなのがあります。

赤穂浪士討入りのため、大量の武器を調達したのが天野屋利兵衛(あまのやりへえ)です。

利兵衛は、赤穂の浅野家に出入りする商人で、家老の大石内蔵助から絶大な信頼を寄せられていました。

妻子にさえ秘密にしていた仇討ち計画をうちあけられた利兵衛は、大石に協力し大量の武器を調達にかかりました。

しかし、一介の商人が大量の武器を注文するなどおかしいと、役人に捕らえられますが、一切口を割ろうとしない。

そんな利兵衛に業を煮やした役人は様々な拷問をしますが、それでも利兵衛はひるむことなく大見得をきった。

「天野屋利兵衛は男でござる」

役人は絶句します。

「こいつは死んでも口を割らない男だ。」と。

昔から芝居や講談でも有名な一場面です。

そんな天野屋利兵衛だからこそ、大石は誰よりも信頼していたのでしょう。

じつは今日の先輩にも「誰にも言えないことはある。十年前に聞いたことも、妻でも、親でも、誰にもいえないこと、いくつもある」と言われた時には、「歳を重ねるごとにかっこいい人だな~」とつくづく感心、でした。

自分だけ知っていることは言いたい衝動に駆られるんですよね。

たいていは「おまえだけだよ。」が連なっていくものです。

誰にもいえない事があるのは辛い。

それを乗り越えていかねば人の上に立てる者にはなれないと学びました。

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