運命ほど不思議なものはない-不思議な運命の因果関係を解き明かされた仏教

前回は、仏教は私たちの運命の原因と結果の関係を明らかにされたことをお話しました。

科学技術が発達し、世の中のあらゆる現象の因果関係は解明されつつありますが、いまだにまったくわかっていないのが、私たちの運命の因果関係です。

「どうすれば幸せな運命に恵まれるのか?」
「どうして私ばかりにこんな不幸な運命がやってくるのか?」

あなたは運命についてこのように感じられたことはないでしょうか。

不幸な運命に見舞われ、悩んでいる人ばかりの中、2600年も前に仏教では運命の因果関係が明確にされているのです。

この運命の因果関係を学び理解し、そして実践することで、仕事の悩みや人間関係の悩みはスッキリと解消し、充実した人生を送ることができます。

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「運命ほど不思議なものはない」といわれる 不思議の語源

私たちの運命ほど不思議なものはないと言われます。

ちなみに「不思議」「不可思議」という言葉はもともと仏教で説かれている言葉だったそうです。

仏様の智恵というのは人間の智恵のまったく及ばないものです。仏様の智恵のすごさの一つに宇宙観があります。お釈迦さまが仏教を説かれた当時は、当然のことですが天体望遠鏡などはありません。自分の住んでいるところは地球という太陽系の惑星の一つということなど知る術はなかったはずです。

ところが仏教では宇宙の存在を明言されていて、それを「十方微塵(じっぽうみじん)世界」と教えられています。微塵というのは、チリのことです。私たちの住んでいるところは大宇宙のチリの一つに過ぎない、ということですね。望遠鏡もないのに、どうして仏であるお釈迦さまは大宇宙の存在を知られたのか。人間の想像も及ばず、まさに「不思議」です。

このように仏様の智恵は想像も及ばないことを「不思議」といわれており、それが今日でも一般に使われるようになったのですね。

御嶽山の噴火 「どうして自分は助かったのか」

不思議の語源から話を戻すと、私たちにやってくる運命も一体どんな運命がやってくるのかわかりません。

たとえば、長野県と岐阜県の県境にある御嶽山が噴火してちょうど1年が過ぎました。昨年の噴火では58名の方が亡くなられています。今年の8月には行方不明者5名を残したまま捜索活動が打ち切られました。本当に大変な被害をもたらす噴火となってしまったのです。

行方不明の方も含め、この噴火で63名の犠牲者が出てしまったのですが、噴火した当初は63名の方のほかにも多くの方が山頂付近におられました。

実は私の知り合いの女性もまさに噴火したときに御嶽山に登っていたのですが、その方は幸いにも被害を免れることができました。しかし、周りでは噴石に頭部に直撃し、亡くなれた方がいたのです。

「周りの人で亡くなった方もいたのに、どうして自分は助かったのか」
「どうして自分が登っているときに噴火をしたのか」

その女性は繰り返し自問せずにおれなかったそうです。

同じ時間、同じ場所にいたのに、ほんのわずかな違いでどうしてこうも運命は異なったのか。運命もまさに不思議としかいいようがない、と思わずにおれない中、その運命の因果関係を明かされているのが仏教なのですね。

私たちの運命はすべて「自業自得」

では、私たちの運命は何によって決まると教えられているのでしょうか。

それはすべて「自業自得」であると説かれています。

自業自得といえば、どなたも聞いたことのある言葉だと思います。これももともとは仏教から来ている言葉なのですね。

今日でも使われている言葉なのですが、どういったときに使われいるでしょうか?

大抵は悪い結果が来たときに使われていますよね。

「あの人はいつも不摂生な生活をしていたから病気になったんだ。病気になったのは自業自得だよ」などと悪い結果が返ってきて、明らかにその人自身に原因があるときに使われています。

この使い方も間違いではないのですが、何も悪い結果がきたときだけが自業自得なのではなく、善い結果が返ってきたときも自業自得なのですね。だから、一生懸命勉強して志望校に合格したならば、それはその人の自業自得なのです。

しかも、前回の記事でご紹介したとおり、仏教では因果の道理において例外を認めません。自分にやってくる運命のすべては自分の行為によって生み出されるものです。他人によって生み出された結果は一つもないのですね。それがわからず自分にやってきた悪い結果を他人のせいにしたり、他人を恨んだりして苦しんでいる人が非常に多いのです。

ビジネスでも“自責・他責”という言葉が使われます。他責は責任の所在を他人に求めることですね。仕事で失敗したとき、他人のせいにしてしまうのが他責です。他責では自身の仕事力の向上につながらず、周りからの信用も落としてしまいます。

ビジネスで成功している人は総じて自責の念を持たれています。失敗を決して他人のせいにせず、自分の行いを反省する。そうすることで自身のスキルアップや人格形成につながりますし、周りからもより信頼されるようになるのですね。

善い運命も悪い運命もその人の行いによって生み出されたものであり、それに例外はないのだよ、と仏教では一貫して説かれています。

それでは、

私たちはどのような行いに努めれば幸せになれるのか。
またどうすれば不幸な運命を避けられるのか。
そして、自業自得に本当に例外はないのか。

それについても今後詳しく記事にしていきたいと思いますし、講座でも詳細に教えられていますので、1度参加されるのをおすすめします。

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