「君の名は。」と多生の縁
現在上映中のアニメ映画『君の名は。』
皆さんの中にも、観に行かれた方は多いのではないでしょうか。
8月26日に全国で公開されて以来、1ヶ月間で入場人員854万人、興行収入111億円を突破するなど、大ヒットしています。
田舎に住む女子高生と東京に住む男子高校生の体が入れ替わるという設定で、よくある話かと思いきや、実は時空を超えて、大変な因縁があることがわかってきます。
その二人が黄昏時の刹那、ようやく出会って会話を交わしお互いの名前を忘れないようにしようとしますが記憶から消えてしまう。
君の名は?
名前は思い出せないけれど、何か懐かしい感じがする。
電車の中で、街角で、すれ違った時に、ふと感じる。
見知らぬ人のはずなのに、前から知っている気がする。
そんな人と出会う経験みなさんも、ないでしょうか?
「袖触れ合うも多生の縁」という言葉もあります。
袖が触れ合っただけの関係でも、過去世から深い因縁があった人という意味ですね。
一切の有情は、みなもって世々生々の父母兄弟なり。(歎異抄)
今、目の前にいる人たちはいつの日か、父母兄弟であり、親子であり、恋人であったに違いありません。
そう思うと、私の周りの人たちはすべて懐かしい方たちと思わずにおれません。
かけがえのない今のご縁を大切にしたいものです。