六度万行:忍辱 -お釈迦さまの説かれた幸せになれる6つの道-
「負けている 人を弱しと 思うなよ 忍ぶ心の 強きゆえなり」
私の好きな歌です。
人生は時に大きな挫折がやってくるときがあります。
受験失敗、留年、失恋、就職難、
左遷、リストラ、倒産、借金、離婚、病気、老い…。
人から見下げられるような屈辱にまみれることがあります。勝ち組、負け組という言葉がありますが、負け組になるときです。
自分より一回りも歳が下の後輩から叱責を受けたり、罵倒される時だってあるかもしれない。
私にも今までもありましたし、あなたにもあったでしょう。
これからだって、やがてそういう時があることは覚悟しています。
そういう人を 【弱しと思うなよ】 弱い人、駄目な人と思うなよ、ということです。
【忍ぶ心の強きゆえなり】 自分がその人の立場になっても、ふて腐れずに、しっかり生きていけるだろうか。
忍耐する心が強い人だから、ああなっても生き抜いているのではないか、なかなかできることじゃないではないか。あの人ほど真剣に生きているかと敬意の念を持ちます。
仏教では六度万行の一つに『忍辱』があります。
苦しいとき、何もできないときでも、腹を立てずに投げやりにならずに逃げ出さずにじっと忍耐することです。
これは素晴らしい善行なのだよ、とお釈迦様は説かれています。
踏まれても 根強く忍べ 福寿草